社長挨拶Message

社長挨拶

伝統を守る = 次世代のために進化し続けること

弊社は、おかげさまで創業80年という大きな節目を迎えることができました。長きにわたり乾海産を支え、育ててくださった皆様に、心より深く感謝申し上げます。
この節目を迎え、私は改めて弊社の企業理念にある「伝統的な食文化を守る」という言葉の意味を見つめ直しました。これまで私は、この理念を「古くからの製法や形を、そのまま守り続けること」だと考えていました。しかし、激変する地球環境やライフスタイルの変化を目の当たりにする中で、その考えはより深いものへと進化しました。本当の意味で伝統を守るとは、ただ形を固定することではありません。時代や環境に合わせて自らアップデートし続ける、これこそが真の継承であると確信しています。

「保存」から「凝縮」へ

例えば、看板商品である「ちりめんじゃこ」です。かつて、シラスをちりめんじゃこへと加工する最大の理由は、冷蔵技術が乏しい時代に命を無駄なく届けるための「保存」にありました。
しかし、現代における乾燥工程は、単なる保存手段ではありません。水分を飛ばすことで、小さな一尾一尾に海の旨味と栄養を極限まで凝縮させた『天然のスーパーフード』へと、その役割を進化させているのです。80年培った目利きで最高の魚を選び抜き、安全・安心な商品としてお届けする。この揺るぎない使命があるからこそ、私たちは迷わず変わり続けることができるのです。

「守る」だけでは、伝統は途絶えてしまう

現在、私たちは天然資源の枯渇や、地球規模での気候変動による漁場の変化という、かつてない厳しい現実に直面しています。
「昔と同じように」という言葉に甘んじて「守る」ことだけに固執していては、この伝統ある食文化を次世代へ繋ぐことはできません。だからこそ、私たちは今この瞬間の海と誠実に向き合い、未来への挑戦を恐れず歩み続けます。